F12010年シーズン総括&2011年展望・その3

 ダレモイナイ…F1バナシスルナライマノウチ…
 と言う訳で溜めておいた続きを投下。今回はウィリアムズ、ルノーメルセデスGPです。


AT&Tウィリアムズ  ランキング6位:69Pts
 2010 Car No.9 ルーベンス・バリチェロ:47Pts(ランキング10位)  Car No.10 ニコ・ヒュルケンベルグ:22Pts(ランキング14位)
 2011 Car No.11 ルーベンス・バリチェロ  Car No.12 パストール・マルドナド

 後半失速したフォース・インディアを最終的に1ポイント差で交わし6位に入ったウィリアムズ。この辺りは流石老舗と言った所でしょうか。ブラジルGPでPPをチーム5年ぶりに獲得したように、後半ヒュルケンベルグも安定してポイントを争える位置にまで上がってきたのが大きかったですね。ただ、そのブラジルGPが特に顕著でしたが、今年は予選では安定して好位置を獲得するもののレースになるとペースが伸び悩みズルズル後退する場面が目立ちました。予選での一発をレースにも繋げることは来年の重要課題とも言えそうです。
 しかし来年は主要スポンサーであるRBSが撤退。そしてフィリップスもスポンサー撤退を発表しているため、チームの懐事情は苦しくなりそうですね。チームは既にルーベンス・バリチェロの残留、そしてニコ・ヒュルケンベルグの離脱を発表していますが、スポンサー事情もあってセカンドドライバーにはペイドライバーを起用する可能性が高そうですね。チームとしては今年満を持して自チームからデビューさせ、後半力を付けて存在を示したヒュルケンベルグは手放したくなかったとは思いますが、スポンサー事情から二択の内バリチェロの開発力を選んだのでしょう。パフォーマンスでもまだまだやれることを示していましたしね。一方のヒュルケンベルグですが来年技術提携するHRTに移籍という可能性もあるかもしれませんが、こちらも懐事情は厳しいのでどうでしょうか。もう少し見てみたいドライバーなんですけどねぇ…


ルノーF1チーム  ランキング5位:163Pts
 2010 Car No.11 ロベルト・クビツァ:136Pts(ランキング8位)  Car No.12 ヴィタリー・ペトロフ:27Pts(ランキング13位)
 2011 Car No.9 ロベルト・クビツァ  Car No.10 ヴィタリー・ペトロフ

 最終的にドライバーズチャンピオンシップのキャスティングボートを握る形になったルノー。シーズン前はネガティブな話題が多かったルノーでしたが、蓋を開けてみれば十分戦える力を持っていることは明らかでしたね。満を持して投入させたFダクトがアブダビGPで猛威を奮っていたことからも開発力でも存在感をアピールしていました。
 ただ、その躍進の殆どをクビツァの腕に頼っていたこともまた事実。最終的にメルセデスとのポイント差は51ポイントでしたが、ペトロフがもう少しポイントを稼げるパフォーマンスであればメルセデスと争うことも可能だったでしょう。同じく前半にはとっ散らかることが多かったヒュルケンベルグは後半成長の跡を感じさせるパフォーマンスを披露していましたが、ペトロフは最後まで安定感に欠けていましたしね。ロシアとの繋がりから来季もペトロフの残留が濃厚と見られていますが、チームが更に上を目指すにはクビツァにおんぶにだっこから脱却する必要があります。そういった意味で残留にしてもペトロフには開幕から正念場のシーズンになると言えそうです。


メルセデスGP  ランキング4位:214Pts
 2010 Car No.3 ミハエル・シューマッハ:72Pts(ランキング9位)  Car No.4 ニコ・ロズベルグ:142Pts(ランキング7位)
 2011 Car No.7 ニコ・ロズベルグ  Car No.8 ミハエル・シューマッハ

 開幕前は4強の一角と謳われたメルセデス。ランキングこそ4位ですが、実質上位3強からは蹴落とされた形であったと言えるでしょう。マシンもやや安定感に欠けるパフォーマンスでしたし、3度のポディウムフィニッシュを決めたニコに比べ今一つ冴えないミハエルのパフォーマンスも一因です。ミハエルは後半やや取り戻した感はありますが、根強い引退の噂もありますしどうなるでしょうか。
 来季もミハエルの引退さえなければラインアップは不変。ただ、今期ホイールベースの延長をマシンに施すとミハエルのパフォーマンスは上がったものの一方のニコは下がったことからも見える通り、この二人車の好みが異なります。ミハエルとロス・ブラウンといえば共にフェラーリ黄金期を築いたコンビであることは色んな意味で有名ですが、そのブラウンは来季マシンにどちらの方向性を付けるのでしょうか?普通に考えればニコ好みのクルマにシフトさせる所ですが… このことがチームのアキレス腱にならなければいいのですけどね。
 “4強”でスタートした今シーズンは4強にしては今一つな結果に終わってしまいましたが、来季は優勝戦線に名乗りを上げられるでしょうか?ロス・ブラウンの舵取りも含めて注目したい所です。